2024年3月後半のニュース 「リアル価値との結合」「社会インフラとしての実装」「NFT活用のハードル低下」がもたらすNFT第二ステージへ
伝えたいこと
NFT関連のニュースまとめ
「デジタルの外」「リアル」における新市場の探索が活発化
2021年、2022年にかけてバブル的な様相を呈していたNFT市場の急速な縮小は、量的な変化にとどまりません。そこには質的な変化を宿されています。現実の不動産や、ローカルな在来の経済活動、長い伝統をもつ芸術活動等において、NFTとの接点や親和性を探り、「デジタルの外」において新たな市場可能性を広げていくフィジタルな展開が活発化しそうです。
デジタルアートで始まったNFTバブル収束のあと、リアル×NFTの新経済圏浮上
RWA(Real World Asset、現実資産)やRWAT (Real World Art Token、現実アートトークン)というかたちで、デジタル作品×NFTで始まったNFTバブルが一段落し、不動産、芸術品、貴金属等、リアル×NFTで生み出される新経済圏が輪郭を現し始めています。
ツーリズム分野で社会インフラとしての実装進行
ツーリズム業界における様々なNFTプロジェクトが結集し、交流し合い、よき実践を表彰する取り組みが始まりました。NFTがツーリズムの世界に多様に浸透し始めたことを示しています。沖縄のkukurunの取り組みも、NFTの取り組みが点から面に広がり、社会インフラとしての実装が進行していることの表れです。
NFT活用のハードル低下、利用層拡大につながる新機軸の投入
デジタルネイティブを念頭におき、NFTウォレットを内蔵したアプリと連携したカードの次世代カードの出現や、ウォレット開設を簡単にするシステムの開発は、NFT活用のハードル低下につながりそうです。
米国、日本での「DAO(分散型自律組織)」をめぐる動きに注目
アメリカ・ユタ州で「DAO法」が成立したことで、DAO(分散型自律組織)がWeb3の思想やビジョンという次元から法的で現実的な存在として認知され、社会化されていく方向で時計の針が進み始めました。国内でも「日本DAO協会」が設立されるなど、DAOの発展・進化が期待されます。
まとめ
<「リアル価値との結合」「社会インフラとしての実装」「NFT活用のハードル低下」がもたらすNFT第二ステージへ> としています。派手な動きはないですが、アメリカ・ユタ州での「DAO法」成立など、時計の針は着実に動いています。
東京大学工学研究科都市工学専攻を修了の後、公益財団法人九州経済調査協会や九州大学において長年、地域調査や産業政策・地域政策の立案に従事するとともに、数多くのまちづくりに参画している。
MikoSea Curator - Sakaguchi2024年3月後半のホットなニュースをわかりやすく解説します。