NFTPARK.
  • x twitter

【NFTクラファン】NFTクラウドファンディングと従来型クラウドファンディングの違い

NFTクラウドファンディングはWeb3の、従来型クラウドファンディングはWeb2の思想と技術に基づいて運営され、プロジェクトの進め方と支援者の自律性という点で大きく異なっています。

伝えたいことブロックチェーンに基づくNFTクラウドファンディングだからこそできること

自律分散型社会の基盤技術であるブロックチェーンはWeb3を牽引するキーテクノロジーであり、NFTクラウドファンディングに従来型クラウドファンディングとは全く異なる特徴をもたらしています。

NFTクラウドファンディングと従来型クラウドファンディングの違い

クラウドファンディングはプロジェクトやコミュニティのオーナーがインターネット上のプラットフォームにプロジェクトを公開し、支援者に寄付や購入をしてもらうことで資金を調達する方法です。大きく分けて、従来型のクラウドファンディングとNFTを活用したクラウドファンディングの2つがあります。もっとも重要な違いとしては、従来型のクラウドファンディングはWeb2と呼ばれる中央集権型のインターネット技術や思想に基づいており、プロジェクトやコミュニティのオーナシップや自律性が低いという点があります。

他方、NFTを活用したクラウドファンディングは、Web3の取り組みとして分散型のインターネット技術や思想に基づいて運営され、プロジェクトやコミュニティのオーナシップや自律性を高めることを目指しています。またNFTクラウドファンディングは共感をベースに、プロジェクト賛同者を集め、仲間を募り、コミュニティをつくっていくという peer to peer(peer:友達、同僚)型のモデルを展開しています。

両者の違いを「システムの観点」「応募者の動機」という2つの側面で細かく整理すると次のとおりです。

システムの観点

従来型クラウドファンディング

1.中央集権的プラットフォーム

プロジェクトと支援者を繋ぐ中央集権型のプラットフォーム(例:Makuake、キャンプファイヤー等)を使用。プラットフォームは取引の仲介者として機能し、手数料を徴収。

2.資金調達のメカニズム

目標金額の達成がプロジェクトの実行の前提。目標未達の場合、資金は支援者に返金されることが多い。

3.報酬ベースのインセンティブ

支援者は、金銭的支援の見返りに製品やサービスを受け取る。

NFTクラウドファンディング

1.分散型プラットフォーム

ブロックチェーン技術を活用し、中央集権的な仲介者を排除。プロジェクトの趣旨に賛同する有志を募り、資金調達とあわせネットワークやファンコミュニティを確保していく水平的(peer to peer)な展開。NFTマーケットプレイス(例:国内ではMikoSea、海外ではOpenSes等)での直接取引。

2.トークン化された資産

支援者はプロジェクトに資金を提供する代わりに、唯一無二のNFT(デジタル証書)として商品チケット引換券、会員権、証明書を受け取る。NFTはプロジェクトの目的や趣旨によっては二次販売可能。ただし、需給動向や市場価値に応じて価値が変動する。

3.所有権と希少性の提供

NFTは唯一無二の所有権・保有権と希少性を保証。プロジェクトへの共感投資としての価値だけでなく、NFTを収集性のあるコレクターアイテムとしての価値も持たせることも可能。

応援者の動機

従来型クラウドファンディング

1.製品やサービスへの期待

支援者は、プロジェクトから具体的な製品やサービスを受け取ることを期待支援者はリターンの具体的内容にフォーカスをあてた判断が一般的。試作品や試行サービスのトライアルという側面が需給双方に存在。

2.プロジェクトへの情熱的支援

企画やアイデアに興味をもち、先行的に試してみたいという動機。

NFTを活用したクラウドファンディング

1.応援・寄付・参加動機

プロジェクトの趣旨に共感・賛同し、応援、参加したいという動機でNFT購入。希少性、唯一無二性、独占性を持つNFTは応援・寄付型購買の証書、引換証として機能。アート作品や限定アイテムなどはコレクターアイテムとしての魅力も喚起。

2.特別感・優先感

希少性、唯一無二性、独占性をもつNFTが優先感を喚起。プロジェクトのメンバーであるという特別感やロイヤルティを喚起。

3.二次販売

二次販売やギフト活用が可能。市場価値の動向によっては投資的側面も具現。

まとめ自律分散で持続可能な経済と循環につながるNFTクラウドファンディング

インターネット上のプラットフォームにプロジェクトを公開し、支援者に寄付や購入をしてもらうことで資金を調達するという点で、NFTクラウドファンディングは従来型クラウドファンディングと変わりません。

しかし、NFTクラウドファンディングはWeb3のプラットフォームを活用することで、コミュニティマインドをつくり出し、自律分散型で持続可能な経済循環につなげていくことが可能です。

MikoSea Curator - Sakaguchi
著者:MikoSea Curator - Sakaguchi

東京大学工学研究科都市工学専攻を修了の後、公益財団法人九州経済調査協会や九州大学において長年、地域調査や産業政策・地域政策の立案に従事するとともに、数多くのまちづくりに参画している。